はじめに|自宅はMac、会社ではWindows
最近、ある会社さんに通って作業することが増えました。
スーツにネクタイで出勤するのなんて、ほんと久しぶりでちょっと新鮮ですw
普段は家で Mac を触ってるんですが、会社では当然 Windowsの社用PC。
「自宅はMac、会社はWindows」っていう二重環境で毎日切り替える生活が始まりました。
ParallelsでWindowsを動かすことはあっても、“純正Windows”を本格的に使うのは久しぶり。
最初は操作がちょっと違うだけで「あれ?これどうするんだっけ?」と手が止まることも多かったです。
でも続けるうちに「ここはこうすれば意外と快適にできるな」とか、「この工夫は同じ状況の人にも役立つかも」と思うことが出てきました。
この記事では、そんな 自宅Mac×会社Windowsの二重環境をどうやって乗り切っているか をまとめてみます。
同じように切り替えながら作業している人の参考になれば嬉しいです。
MacとWindowsで感じた違い
自宅ではMac、会社ではWindows。
毎日行ったり来たりしていると、やっぱりいろんな違いが見えてきます。
細かく比較するとキリがないんですが、実務の中で「ここは違うな〜」と感じたところを挙げるとこんな感じです。
ウィンドウ切り替え
ウィンドウの切り替えは、MacとWindowsで大きく操作感が違います。
Mac では Ctrl + ↓ で同じアプリのウィンドウを一覧表示できますが、そのまま下キーだけで順番に切り替えていくことができません。
左右キーで端に飛ぶことはできても、結局はマウスでクリックして選ぶ必要があり、スムーズに操作できないのが不便です。
さらに Ctrl + ↑ で全ウィンドウを表示(Mission Control)することはできますが、矢印キーで選べず結局マウスを使う必要があります。
一方、Windows の Alt + Tab はとても直感的。
Alt を押したまま Tab を連打するだけで、Excelやブラウザを次々に切り替えられます。
キーボードだけで完結するので、実務ではWindowsの方が便利に感じました。
マルチディスプレイ
マルチディスプレイの扱いは、両者で大きく考え方が違います。
Macではディスプレイごとに独立したデスクトップを持てるので、たとえば「左ディスプレイはデスクトップ1(作業中のコード)、右ディスプレイはデスクトップ3(調べ物用のブラウザ)」のように、画面ごとに任意のデスクトップを割り当てられます。
さらにデスクトップの数も自由に増やせるため、自分の作業スタイルに合わせて柔軟に構成できるのが強みです。
一方、Windowsの仮想デスクトップは「すべてのディスプレイがひとつのセット」として動きます。
たとえば左にExcel、右にブラウザを並べていた場合、そのまま丸ごと「デスクトップ1」として扱われ、切り替えると「デスクトップ2(左は別のExcel、右は別のブラウザ)」というように画面ごとに独立させることはできません。
シンプルでわかりやすい反面、柔軟さはMacに劣ると感じました。
入力変換と候補表示
文字入力の変換操作にも違いがあります。
Windowsでは「入力 → Spaceで変換 → Enter」という流れで確定します。
つまり、必ず Spaceキーでの変換操作 が入るのが特徴です。
一方、Macは「入力 → 自動変換 → Enter」という流れで、Spaceキーを押す手間が省ける仕組みになっています。
短い単語や一般的な言葉ならそのまま確定できるので、テンポよく入力できるのがメリットです。
ただし変換候補の表示は逆です。
Macは縦に並ぶだけで一覧性が低いのに対し、Windowsはテーブル形式で候補を確認できるので、専門用語や表記ゆれの多い文章ではWindowsの方が便利に感じます。
トラックパッドとマウス操作
ポインティングデバイスの操作感にも違いがあります。
Mac のトラックパッドは直感的で非常に快適。
ただし最近の Windows ノートも昔のような“カクカク感”はなく、十分スムーズに使えるレベルに進化していました。
一方で、マウスホイールのスクロール方向はMacとWindowsで逆です。
Macでは「手前に回す=画面上へ」、Windowsでは「手前に回す=画面下へ」と動きます。
なんとなくの感覚ですが、表示内容の上に画面枠が重なっているとして以下のイメージで動いているように思います。

- Mac:画面枠はそのままで表示内容を動かしている(見る対象を移動)
下スクロール=表示は相対的に上へ移動

- Windows:画面枠を動かしている(自分の視点が移動)
下スクロール=表示も下へ移動

個人的に、Macはトラックパッドと同じ動きをするため直感的で分かりやすくて好みです。
設定で方向を合わせることもできますが、そうすると今度は他のPCを操作するときに混乱してしまうので、僕はあえて統一せずそのまま使っています。
その結果、切り替えるたびに「どっちだったっけ?」と探りながら作業することが多いです(すぐ慣れますが)。
フォントの互換性
フォントも地味に注意が必要です。
Mac専用フォント を使ったデータをWindowsで開くと、別フォントに置き換わってレイアウトが崩れることがあります。
自分一人で使う分には問題ないのですが、業務で他の人も目にするドキュメント類は、Windows標準フォントを使う方が安全だと改めて実感しました。
ソフトウェア環境
アプリやツールの環境も異なります。
両OSに便利なものはありますが、BtoBの開発では顧客環境がWindows前提であることが多く、どうしてもWindows中心になりがちです。
特にDB設計ツール 「A5:SQL Mk-2」 のようにWindows専用のフリーソフトに助けられる場面は少なくありません。
そして、こんなときに Parallels Desktop が大活躍します。
Mac上にWindows環境を立ち上げられるので、会社のWindowsに近い形で検証やツール利用ができるのは大きな安心材料です。

バッテリー
最後に、バッテリー持ちは圧倒的にMacの勝ちです。
Macなら充電しなくても1日余裕で動かせますし、電源アダプタもコンパクトで持ち運びやすいです。
さらに 電源がUSB-Cへ移行しているのも大きなポイント で、充電器やモバイルバッテリーをCIOやAnkerなどのコンパクトなものに置き換えられるのは実用面で助かります。
出張やカフェ作業のようなモバイルワークでも安心して使えるのは大きな強みです。
Windowsは本体のバッテリー持ちに不安があることが多く、大きな電源アダプタを一緒に持ち歩かないと心配で仕方ありません。
改めて使ってみると、やはり AppleのMシリーズチップの省電力性能は優秀 だと感じました。
性能とバッテリー持ちを両立しているのは、Macを選ぶ大きな理由のひとつです。
キーボード環境をどう整えたか
会社のWindows PCを触るにあたって、最初に悩んだのがキーボードでした。
社用PCなのでアプリを入れてのカスタマイズはできず、配列や操作感は「持ち込むハード」で解決するしかありません。
最初は普段から使っている HHKB Professional HYBRID Type-S を持ち出してみました。
使い慣れていることもあり、タイピングのしやすさは抜群なんですが…
- キーボード自体が厚みがあるので、パームレストが必須(=荷物が増える)
- Mac用キーマップからWindows用への切り替え が必要で、忘れるとキーの動きがズレる
- 社用PCを他の人に一時的に使ってもらう時に、独特の配列で混乱される
このあたりがネックになって、結局HHKBを持ち歩くのは断念しました。
そこで切り替えたのが MX Mechanical Mini です。
- 一般的なキー配列 で安心感がある
- ロープロファイル設計 なので薄く、パームレストも不要
- Logi Bolt を使えばBluetooth登録不要で、社用PCにもスッと接続できる
おかげで荷物もコンパクトになり、実用性と扱いやすさのバランスがかなり良くなりました。


HHKBを持ち出すために購入していたPFU純正のHHKBスマートケース2。
実は MX Mechanical Miniにもピッタリ収まるサイズ感 で、そのまま使えました。

ちょっとしたことですが、ケースを買い足さずに済むのはありがたいポイント。
ジャージ素材で柔らかく伸縮してぴったりフィットです(他のケースはハードタイプでバッグに入れにくい)。
荷物の管理も楽になりますし、「MX Mechanical Miniをどう持ち運ぼう?」と悩んでいる人にはおすすめできます。
マウス環境で気づいたこと
キーボードに続いて気になったのがマウス環境です。
会社のPCでは有線マウスを使っているんですが、久しぶりに「がっつりマウス操作」をしたら、思った以上に首や肩、手の疲れがひどかったです。
普段Macでは Magic Mouse や Magic Trackpad、さらに トラックボールマウスの MX ERGO を使っています。
これらはクリックだけでなくタップ・スワイプ・ピンチ操作ができたり、トラックボールで手首の動きを抑えられたりするので、操作のバリエーションが多く、手の負担も分散されているんですよね。
一方で、マウスは基本的に「動かす操作」しか選択肢がないため、どうしても肩や手首に負担が集中してしまいます。
そこに有線ケーブルの取り回しの不便さも加わると、快適さとはほど遠い環境…。
「やっぱりポインティングデバイスって大事だな」と改めて実感しました。
というわけで、今は社用PCでも使える代替マウスの導入を検討中です。
まとめ|環境を整える工夫
自宅ではMac、会社ではWindows──両方を使い分けるようになって、改めて感じたのは 「環境の違いをゼロにするのは無理。でも工夫次第でストレスは減らせる」 ということです。
- OSごとの違いに戸惑う部分はあるけれど、キーボードやマウスなどハードで補える
- 会社のPCは自由にカスタマイズできないからこそ、スタンダードな配列や接続方法のデバイスが便利
- フリーランスとして健康を害するのはNG。慣れたデバイスを使って負担を減らすことが最優先
- 自宅と会社で操作感をできるだけ揃える工夫をすると、MacとWindowsの差も小さくできる
こうした工夫のおかげで、今はだいぶ快適に作業できるようになりました。
もし同じように「自宅はMac、会社ではWindows」という環境で働いている方がいたら、ぜひデバイス面から整えてみると違いを感じられると思います。
おわりに|違いを楽しみつつ、自分の環境を作っていく
久しぶりに社内環境でWindowsを触ることになって、改めて MacとWindowsの違い を実感しました。
でも「違うから不便」ではなく、自分なりに工夫して快適にする というのが大事だなと思います。
僕の場合はキーボードやマウスを見直すことで、かなり作業がしやすくなりました。
特に健康面──手首や肩の負担を減らす意味でも、慣れたデバイスを使うことは本当に大切だと感じています。
もし同じように 自宅はMac、会社はWindows という環境で作業されている方がいたら、この記事の内容が少しでも参考になれば嬉しいです。